とある進学塾でのお話。
校長だと名乗る若めのちょっとイケメンな男性。
国語の先生なんだろう。
小6の女の子が3人程群がっており、
その中の1人が都立中の作文の課題をこなしていた。
話の内容から察するに、テーマは「間伐」。
「緑」「森」「木々」と来ると、大抵は
「緑を守り、自然豊かに・・・」
と言った切り口で作文を作る小6が大半。
だが、このテーマで作文を書く意図はそうではなく、
「切ってはいけない、守ろう」
という文面じゃなくて、
「切る必要がある。切れ」
ということになる。
それが出来るかどうか、を問われるこの問題。
昔ちょこっとだけ家庭教師なんて偉そうなことをしていた経験がある私から言わせると、
中学生や高校生よりも、何も常識を形作っていない小学生にものを教えるのが一番難しい。
かつ。
答えの導き方が定まっている算数・数学よりも、
ふわふわ曖昧な国語の方が教えるのが難しいのだ。
しかし、その校長先生は的確な説明を逐一繰り広げてくれる。
聞いていて面白い。
思わず近くで耳をそばだてた・笑。
何より印象に残ったのが表題の「3つのかぎかっこ」。
いい?
かぎかっこには3種類あるんだよ、覚えておこうね。
一つ目は「会話文としてのかぎかっこ」。
これは一番良く使うパターンだね。
二つ目は「強調としてのかぎかっこ」。
筆者が強く読者に伝えたいことをかぎかっこをつけることによって示す。
そしてこれが一番難しい。
三つ目は「懐疑のかぎかっこ」。
本当にそうなのかなぁ? 書いている人も疑いを抱いている物事で、正しいとは思っていないことを示す為に使うかぎかっこ。
例えば、この文章では・・・・。
と例題、類題? なにかを見ながら説明を始める。
女児、真剣。。。
あーたーしー。
懐疑のかぎかっこ、今まで知りませんでした。。。orz
32年生きてきて、その時初めて知りました。
塾とか予備校とかにほぼ無縁だと、こういうきちんとした手法・技法をすっとばして来てしまうんだよね。。。。
人生におけるミスだなぁと密かに思っています。
そんな使い方ってあったんだね。
小6でそれを知れるのは幸せなことだと思う。
先生は他にも作文用紙の使い方にも言及していて、
「これは2000人中50番台を取れる子がしていいミスじゃない」
という言い方もしていた。
つまりだよ。
この子はその2000人近く受ける模試の中で、50番台だってことだよね?
それを認めて、自負を植えつけさせる。
こういう言い方されると、「50番台であるプライド」が芽生える。
「他の人はやっていいのかもしれないけど、あたしには出来ない」
このプライド、結構大事だと思うんだ。
効果的な言い方を知ってる人だなぁと。。。。
さすがプロ。
事細かにかいてある作文帳をもう一度書き直して来たら、
今度は要約の書き方を教えてあげると言われ、
彼女は自習室に消えて行きました。
なんか、めちゃくちゃかっこよかった。
進学塾は、現状我が家には馴染みない場所としてのお話ですが、
その文章スキルは人間が生きていく上でかなり大切なんだろうなとふと思った。
人に気持ちを伝えるのも、自分の主義を主張するのも、全てその構成力。
相手の真意を推し量れない人、
相手の意図を探れない人。
そして持論を展開出来ない人が増えたなぁと最近つくづく思うので、
我が子にはその力をつけて欲しいなぁと思うのです。
なんともはや。。。。
な「3つのかぎかっこ」のお話でした。
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