先日、娘の英会話教室が修了と相成りました。
思えば1年前、
学校で案内のお手紙が配られ、
ドキドキの面持ちで試験に行ったのがついこの前だったような、、、。
その日は雨だったのを今でも覚えています。
不馴れなバスで向かったんだっけな。
学校でクラスメイトになったばかりの子数人と試験会場で会い、
ぎこちない挨拶を交わしてたっけ。
1年生から3年生まで受けるテスト。
1年生の合格は難しいと後から聞いて恐れ戦き、
「凄く難しかった! 」
と言っていたので、
ダメかなぁ、、、なんて半分諦め気味で待った結果通知。
どうにかこうにか(恐らくギリギリの境で)受かり、
通わせて頂ける事になりました。
しかし、試練は沢山ありました。
何より大きかったのは、
外国の方と1対1で話す事がどうにもしんどい事。
日本語で会話を続ける事さえ難しい娘に、
英語で会話を続けろという無理難が課される。
更に厳しいのが、
誰も助け船を出してくれないと言うこと。
(1対1なので当たり前なんだけど笑)
自分が止まれば全てが止まる。
「何を喋ったらいいかわからない。でも誰もそれを教えてくれない。その微妙な空気のまま数分が経過してしまうのが一番辛かった」
と通り過ぎてから、
ポツリ漏らしていました。
この壁は娘にとって本当に高く、
徐々に英会話教室に向かう足取りが重く、
体調不良を訴えては遅刻や欠席を繰り返す日々が始まりました。
仕事中に、
「お腹痛くて今日は行けない」
と連絡が来る。
仕事を一時中断して電話し、
励まし、宥め、勇気づけ、
時には叱り、鼓舞し続ける。
切れ間切れ間で30分から小一時間の説得。
やっと頷いてくれたかと思ったのに、
英会話教室から、
「来てないんですけど、、、」
と連絡が来る日々。
私が仕事を休んで送ってやればなんてことなく行って笑顔で帰ってくるのだけど、
一人で遊びを中断して憂鬱なレッスンに向かう気持ちを持つことがどうしても出来ませんでした。
でも、
私だって仕事を毎週休むわけにもいきません。
そんなに嫌なら辞めても良いと言うような事を話すと、
「行きたくない訳じゃない。2時間のレッスンのうち楽しい時間もあるし、行けばそこで出会った友達にも会える」
と言う。
じゃぁ、来週は頑張れるね?
すったもんだの挙げ句にそんな結論になり、
それには娘も頷くからそれを信じる。
でもやっぱり英会話教室の日になれば、
「お腹痛い、、、」
と連絡の来るエンドレスループ。
親子で毎週苦しく、
絶望感に苛まれました。
私もノイローゼになるんじゃないかと思った!
でも、
とにかく、
本人に行く意思がある以上は、
「行かせる」
選択肢しかない。
毎週大バトルを繰り広げ、
泣いて騒いですったもんだで。
延々と続くこの辛いループをなんとか打開すべく、
次は仕事が終わったら定時でダッシュで帰り、
送っていこう。
例えレッスンが残り30分しかないとしても「行く」習慣を途切れさせては行けない。
と決意。
だがしかし!
今度はそれに対し、
「途中から行くのはイヤだ」
と突っぱねます。
はぁ!?
ならちゃんと行けよ! 怒。
怒り心頭!
自分の心が弱いだけじゃないか!
と私は怒ってしまいました(ToT)
私にはね、
この矛盾するロジックが解けなかったのです。
中学生にもなって何わけのわからない事を言ってるんだ!
わがままばっかり言うんじゃない!!!!
そう思ってしまいました。
でも、
そんな時、
母がこんな事を言ったのです。
「この子は昔からママの言うことを聞こうとする子なんだよ。不器用でマイペースだから他の子より上手には出来ないけど、ずっとずっとそうやって言うこと聞いてこようとしてたんだ。だから今こんなわがまま言ったとしたって、きっと全体で見れば帳尻合わせにもならない位些細な事じゃないか」
目の前の大変さに我を失っていた私は、
なんて無責任な発言だろうと思いましたが、
何度も何度も反芻するうちに、
その言葉の意味がわかるようになってきました。
娘は小学校1年生の頃から歯医者さんに一人で行って帰って来ていたし、
片道20分かかるスイミングクラブへの道のりを、
夏の炎天下でも真冬の極寒の中でもとぼとぼと一人で歩き続けました。
勿論、
馴染みがあって行きさえすれば何もかもを全自動でやってくれる歯医者さんだったし、
スイミングクラブへのお迎えは私が行っていましたよ?
でも、そういうことじゃなくて。
ようは、
そうやって今出来る自分の精一杯で娘は自立を促されてきていたのです。
母の言いたいことはそう言うことなんじゃないかなと気付きました。
そう気付いて、
私は
「中学生にもなって! 」
と恥じる想いを捨てました。
だってそれは、
まだ幼い頃、
一生懸命一人で立ち向かっていた試練なんだから。
彼女はとっくにクリアしているもの。
今さらめくじら立てる必要もない。
そんなわけで。
私は最後の手段として祖父母に娘を英会話教室に送って貰えないかと頼みました。
娘の幼少期。
私はなるべく祖父母に頼らず自分達だけで生活していきたい。
そう思っていました。
その分自分も沢山頑張ったつもりですが、
結果的には、
娘にも負担を強いる事も多かったのです。
それを還元する意味でも、
今回祖父母には娘からではなく、
私から頭を下げました。
娘はきっとひとりでもいける。
でも、そういう時、駆け付けてくれる存在がたくさんあることを教えてあげたい。
その為に、
親である私自身が心を砕く事があるのだと知って欲しい。
だからこれは、
娘ではなく私のわがままで。
仕事で行けない私の代わりに、
どうか娘のわがままにつきあってやってくれないか。
祖父母は、快く引き受けてくれました。
娘に少しずつ変化が出てきたのは、
それからです。
最初は居留守を使ったり、
送られてから祖父母の見えなくなった後に、
そのまま帰ってきてしまったりしていました。
でも、
それでもそのつぎの週も、
祖父母は何食わぬ顔で娘を送り届けます。
そうこうするうちに、
段々、きちんと通えるようになり、
「レッスンが楽しくなってきた! 」
と言ってくれるようになりました(*^^*)
その言葉が、どんなに嬉しかったか!
一山を越えた気分でした。
それからも試練はありました。
今度はそれが出来るようになると同時期に、
学校が本格的に忙しくなり始めました。
学校の宿題や勉強が忙しくなり、
今まで以上に自分の時間が消えていく。
特に定期テスト前はそれが顕著で、
そうすると、
「勉強するからレッスンを休みたい」
と言うようになります。
テスト前にレッスンを休むことは友達の中にも結構居て、
それを羨ましく思ったようです。
でも、私はそれには反対でした。
日々の勉強の延長線上に定期テストがある。
定期テスト前だからと習い事を休ませたり、
何か特別な扱いをすることに、
疑問を抱いていたのです。
が、案の定私の言うことは聞かず、、、。
勝手にさぼります(´Д`)
でもこれについてはよく話し合いました。
結果が出てから、話し合い。
休んでも休まなくても結果に大差はないこと。
休めばその分だらだらと勉強を間延びさせるだけで効率が下がり、
逆に休まないで時間がないと思えば必死にやるから短時間でも効果があること。
そしてこれから先のことを考えると、
後者としての時間の使い方が出来るようになるべきだ、と。
これには娘も納得したようで、
理解してからはテスト前でもさぼらず通えるようになりました。
そんなこんなで七転八倒していたら、
あっと言う間に1年経ってしまいました!
勉強的な事は正直さっぱりわかりません笑。
宿題も発表も全て関与せずに過ごしていたので、
娘のスキルがどれだけ上がったか、、、。
でも、これまでで一番苦労した習い事でした。
と同時に、
娘も沢山の問題にぶち当たり、
初めて対話らしいことをしたような気もします。
段々一筋縄ではいかないことも増えてきましたが、
せっかくの親子。
しっかりとことん話し合って、
議論を重ねて、
双方を尊重しながら生きていけたらと思います。
何はともあれ一年間、
お疲れさまでした★
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