「ご自由にお持ちください」
ととあるお店の前に商品が置かれていた。
家で出た不用品を店の軒先に出して、
必要な人に持っていって貰おうと言うのだろう。
私の住む下町は案外にこんな事が多い。
食器だったり洋服だったり本だったり植木だったり・・・
私が過去に見た自分的フリーマーケットは気ままにオープンして人知れずクローズしていく。
今回もそんなものの一例だろうと思いながら通り過ぎた。
ところが。
しばらくして、貼り紙の内容が変わっている事に気付いた。
「いくらご自由にと言っても、無断で持っていくのは非常識です。店の中へ一声かけて下さい。そして無断で持っていった人は名乗り出てください」
と言うようなものに変わっていた。
そしてしばらくしてから、今度は商品が消え、貼り紙だけが貼られていた。
「勝手に持って行った人へ。店の防犯カメラにばっちり映っていますよ」
と。
なんなんだろう。
全くの部外者だけど、ちょっと気分が悪くなった。
確かに無断で持っていったものにはスッキリしない何かがあるのかもしれない。
けれど、だったらそもそも「ご自由に」お持ち下さいじゃないわけだよ。
「一声かけて」お持ち下さい、じゃないの?
勿論頂いたものにお礼を言うのは常識なのかもしれない。
でもその常識は押し付けて然るべきとは私は思わない。
貼り紙するにしても、
「声を掛けてくれたら嬉しかったです」
的な言に留めておけばまだ良かったんじゃないかなと思った。
毎日毎日そこの前を通って貼り紙を読む度に、
なんだか釈然としない思いを抱えるのでした。
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