夏目漱石の「こころ」の中の一節ですね。
Kが恋愛にうつつを抜かして勉強しようとしない若者をこう揶揄するのですが、
後日自分がお嬢さんに恋に落ち、
何もかもが手につかない状態に陥り悩むKに、
同じお嬢さんを好きな親友が同じ言葉をKに放ち、
じわりじわりと追い詰めていくというなんともどろどろしたお話です。
(私なりの解釈だから、ちょっと違うかもしれませんが(-_-;))
これを読んだ高校生だった当時の私は、
この直接的でない心理戦に酷く衝撃を受け、
聡明な人間とはそうあるものなのか、
ととても感じ入ったものだったりします。
坊っちゃんという学園ものでもなく、
我輩は猫であると言った代表作でもなく、
なぜ高校の教科書にこのような「三角関係」や「自殺」などといった湿っぽい物語を載せるのか。
題材はなんであるにしろ、
そこには人間が人間であるが故に持つ孤独や嫉妬、
そういう薄暗い部分にそろそろ向き合っても良いと判断されたからなのか。
なんだかよくわからないけれど、
とにかく私はこの「こころ」がとても印象深く、
今も尚時々思い出しては、
その人間の後ろめたさ的な暗い部分に想いを馳せたりするのです。
「精神的に向上心のない人間は馬鹿だ」
「ますますわからなくなってゆく」
黒板に書かれたこの二文、
今も鮮明に教室の様子と共に思い出します。
余談ですが、
似たような言葉の端々からヒントを得て確信へと辿り着く感覚的な物語に、
「永遠の0」
があります。
私の中で、
どちらも心の深い部分にドスンと落ちていった作品なのでした。
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